さて4月も終わり、この1ヶ月ママが何をしていたか
概ね喋ってきたんだけど
まだ言っていないことがある。
全部喋ったら24時間かかっちゃうもんね、ぼくだってかいつまむよ。
淡々とやっていたんだけど
いつしかパパもそれがママの仕事と認めるようになって
自宅待機が始まっても邪魔せず
どうぞどうぞ、お仕事してて、と言うようになった。
毎日やっている事をお仕事と呼ぶのかもね。
収入とは関係なく。
ママは記事を書いていたんだよ。もう30日分になった。
会って触ることができない分、
伝えることで何とかできないかな、って。
「これは体調を良くする方法論とは違うんだけど
この状況下じゃこれまでの先入観は捨てなきゃやれないぞ、というものなんだけど」
なにそれ。難しいよ。
ぼくが知ってる限り、先入観って無意識でしょ?
「そうそう。当たり前と呼ばれるものだけど
当たり前なんて当たり前じゃなかった、って時期に入っちゃったからね。
信じたくないけど」
信じたくないのに信じるの?
へんなの。
知ってますよ、そう思うのは、だから第二章だ、と言って
これも書きだした。
「体験談って読む気がするし。
私だって、良い事ばかりじゃないけど悪い事ばかりでもない、という話だ。
懺悔とも言うけど」
ふぅん。ぼくも読もうかな。
画面の後ろにいたら読めないでしょ、あ、読む気ないな、もう、邪魔しないでよ
と言ってママはまたパチパチとキーボードを叩き始めた。