緊急は病院へ、未病は鍼灸院へ、慢性は整体院へ

車に轢かれた、階段から落ちた、高熱が出た、食べたものを吐いた、蜂に刺された、出血がある、炎症がある。原因のはっきりしているもの、緊急事態は病院に行ってください。医者も日々研究をし、論文を読み、学会に出て勉強をしています。しかるべき処置をしてくれます。
何となく痛い、昨日は痛かったけど今日は痛くない、段々痛くなってきた。時間経過に伴う痛みは医者の不得意とするところです。「様子を見ましょう」と言われたら整体院でやるべき症状です。
「保険がきかないから高い」と言う声をよく聞きます。病院に行って、十五分でいくら払いますか?六百円くらいですか?湿布と痛み止めを貰って千二百円くらいですか?それを何回行きますか?待ち時間は二時間ですか?そして、治りましたか? 聞いてみてください。
様子を見ましょう、と言って湿布と痛み止めを出しているところは、悪くなるのを待っているようにみえるのは私だけでしょうか。
痛み止めとは読んで字のごとく、痛みを止めているだけです。治しているわけではありません。もちろん、今だけ痛みを止めて欲しい場合にはとても有効です。
病院は治療をするところです。何故痛くなったのかは関係ありません。
何度も言います。病院は緊急時に行くところです。それ以外で行くときは、定期健診の時です。通常時を知っておくことで、異常時がわかります。ただし、数字で出ない物もある。そこを整体院がみるのだと思う。
整体は東洋医学と言われることもあります。私からすれば、それは鍼灸です。未病という時点で処置を行う医者です。整体はそのひとつ前。未未病を診るところだと思っています。鍼灸師さんは未病の手立てをたくさん知っています。下痢気味、便秘気味、寝不足気味というような『気味』という感覚は鍼灸院を訊ねると良いと思います。ただし、関節や重心のバランスをみることは、あまりしません。そこを整体院がみるのだと思う。
整体院の守備範囲はとても広いですよ。大丈夫ですか?やれていますか?

例えば、運動をして脂肪を燃焼させなきゃ、と思う人も多いですが、必要だから脂肪を蓄えている場所が沢山あります。ひとつは膝です。膝の裏に大きな脂肪の塊を付けている人がいます。整形外科に行くと『ベーカー嚢腫』と言われるものです。膝を反らせて立ち歩き、二十年くらい過ごすとなる人が多いと思います。脂肪は負担の高いところに、助けようとして寄ってきます。脂肪って良い奴なんです。エネルギーをくれに来るんです。足首に負担の高い人はくるぶしについています。お腹についている人は、腸の負担が高い人です。ずっと二十四時間内臓に仕事をさせている人です。
膝を反らせないように過ごしていると、膝の裏にいた脂肪は離れていきます。足首に負担がかからないように、指を使って歩いていればくるぶしから脂肪は離れていきます。腸に負担がかからないように、内臓に休暇をあげれば脂肪は離れていきます。運動して、燃焼させなくても、無くなっていきます。私は休暇をあげることで内臓脂肪レベルが6から4になりました。
もしも病院に行って、脂肪を無くしたい、と言えば美容整形で脂肪吸引をしてくれるかもしれません。鍼灸院に行けば満福中枢を刺激するツボに針を刺してくれるかもしれません。先ほども言ったように、脂肪は良い奴ですよ。負担の高いところに助けに来るんです。負担を軽減してあげられるのはその身体を使っている本人だけです。それを伝えるのが整体師です。

正解のない問いかけを沢山聞くことになります。今まで正解とされていた物は間違いみたいだよ、と伝えることも増えます。どれが正解でどれが間違いか、相手によって違うという事も忘れないでください。知を生み出す知を、メタ知識と言うそうです。整体師に一番必要なものだと思っています。