「ねぇなーちゃん、そのコタツカバー、好き?」
ママはおもむろにぼくに問いかける。
へ?
まぁ、好きだけど。
ばぁちゃんも使ってたし。
「それなのよね。
あたしとしても、思い出深いコタツカバー。
ばーちゃんも使ってたし
なーちゃんも愛用してるし
パパちんなんて埋まってるし。
でもさ、そろそろ変えようかな、って思うの」
ぼくはコタツカバーを見渡した。
そういえば、ちょっと痛んでる。
ぼくが爪を研いだりするからなんだけど。
「パパちんもよく食べ物こぼすし
あたしもニス付けちゃったりしたし」
ママは苦笑いする。
「けっこう皆さん気に入ってるので
汚いところだけ何とかして
うまくできないか考えておくわ」
そしてママはネット通販のボタンを
ポチっと押した。