24

毎晩毎晩、パパとママとばぁちゃんとぼくで
観ているドラマがあった。
『24』
深夜にやっている海外ドラマを
パパが録画して
夕飯の時にみんなで観てる。

そのドラマは事件を24時間の内に解決するもので
1話が1時間で起こる出来事になっている。
お見舞いの人が来た日も
パチンコに行った日も
観てる。
それだけ長い話で
何シーズンもあって
どんどん登場人物は入れ替わり
話は続いていく。

ぼくもパパもばぁちゃんも
お昼寝をしたりするから
楽しく2話くらい見ちゃうときもあったんだけど
ママは途中で寝てしまうこともあった。
終わった後で
「オードリーはどこに行ったの?」
とか
「クロエも出世したね」
など
パパとママとばぁちゃんとぼくに
外国人の友達が増えたみたいになって行った。

ほんとにばぁちゃんは毎晩楽しみにしていたので
ジャックのお陰でばぁちゃんは生きているんじゃないかな
ってぼくは思ってた。
ジャックに会いたいから
明日も生きてよう、って。
でもファイナルシーズンを見終わっても
ばぁちゃんは生きていたので
そうじゃなかったみたい。

ばぁちゃんは末期がんだ、って聞いてるけど
とてもそうは思えなくなった。

だって、すごい遊んでる。
そして、なんだか楽しそう。
よく笑うしよく寝るし
よく食べる。まぁ少ないけど。
あれが食べたい、これが食べたい
って言って、ママが走ってたこ焼きを持って帰ってくることもあった。
ぼく、たこ、食べられないんですけど。
でも楽しそうに、一つ、口に入れる
ばぁちゃんを見るのが
ぼくは大好き。
頑張れ、ママ。たこ焼き買ってきて。
ってぼくもおねだりすると
「まったく、あんんたたちは~」
って苦笑いで自転車にまたがった。

なんか、もっとテレビで観るように
しんみりした感じになるのかなって
思ってたけど
そんなことにはならなかった。

「それはね、ばぁちゃんが
 楽しく最後まで生きる、
 って決めたからなんだよ」

ってママはぼくの手を、ぎゅっと握った。


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