おーい
なーちゃん
おーい
おーい
パパの声がする。
パパは頭を撫でるのが強いんだよなぁ
ぼくは無視することにした。
おーい
なーちゃん
なーちゃん
声がだんだん近づいてくる。
はぁ
ぼくだって静かに過ごしたい時があるのに。
そんなのパパには関係ないみたい。
隠れているつもりなんだけど。
「じゃん!
見つけた!
っていうか、ここだと思ってたしー」
パパは蔓延の笑みでぼくを見ている。
ぼくだってわかってるよ。
どうせ見つかるって。
しょうがない。お務めだ。
ぼくはしぶしぶ頭を差し出した。