おぉーい
ママさーん
おぉーい
「あら。ジャックだ。
喧嘩してなくても声が大きいのよね」
ママは困った顔をして窓に近づく。
ぼくも一緒に外を覗いた。
声が大きいとはずいぶんな言い草じゃねーか。
俺様が大事なことをお知らせしようってのに。
ジャックは、ぷぃ、と顔をそむける。
「はいはい。失礼しました。
で? 何用よ」
ふむ。よく聞けよ。
キュウリが採り頃だぞ!
早くしないと瓜みたいにでかくなって
美味しくねーぞ!
ジャックは鼻を膨らませて宣言した。
「・・・。はいはい。
収穫しますよ」
ママは恨めしそうにハサミを取りに行った。