起動修正

のどかな日々が続いている、と思ってる。
ずっとこのままでも、いいかな、って思ってる。
別に無理して変わらなくても、って思ってる。
けっこうパパもママもそういう感じだと、思ってるけど
時々ママは軌道を微調整する。

「今月までとしましょうか」
「やっぱり、そうだよね」

パパは、まぁいつかは、って言いながらそのままにしちゃうことが多いんだけど
ママは息を大きく吸い込んで、さてやるか、って言う。

「何がしたいか決めたほうがいいと思う。
 いまのところでやりたい、って言うなら止めない。
 でも日々の生活費のためにいるなら、もう止めようか。
 アルバイトしながら就職先探してね、って言ったけど
 そんなに器用にできないよね。
 いいよ、無職になっても」

また、ママは腹をくくった。

「ごめんね、ママちん」

パパは大きくうなずく。

いいさいいさ
なんとかなるよ
とパパの肩に手をのせる。
ぼくも急いでパパの肩に肉球をのせる。

パパのアルバイト生活はあっという間に半年になり
それはばぁちゃんが横浜に来てから死ぬまでの時間に近くなり
ママは、なんだかあっという間に時は経っちゃうね、って力なく笑った。

「同じ時間なら、やりたいことやってたほうが、いい」

パパは翌日、アルバイト先に
今月いっぱいで辞めます
って言って
ちょうどタイミングよく次の人が来ることが決まって
その人に引き継ぎで仕事を教える2週間になった。

ママは
ほら。
決めると色々動き出すものなのよ。
まぁ、決めるまでの時間も大事だけど。
充分時間もとったなら、もう動かないとね
って、いつものようにぼくの額を突っついた。


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