「よしよし。
いい感じだぞ」
ママがクスクスと笑っている。
なにが?
ぼくはキッチンから声をかけた。
「基本的人権の尊重だな」
ママがクスクスと笑っている。
なにそれ。
ママが椅子から離れないので
ぼくが聞きに行くしかない。
「ほら。存在感がある。
なーちゃんが一番年上だからなぁ。
貫禄と言うのかも」
あはは、と声に出して笑った。
ぼくの事?
先日パパと戦って、
パパは反省をして
ぼくの尻尾を掴まなくなった。
それ?
「まぁいつまで続くかわかならいけど
良い事よね」
ってママはコーヒーを啜った。