11月特有らしい。
今年亡くなった誰かの連絡が来る。
それは、年始の挨拶は遠慮します、というハガキだった。
もちろん、亡くなった人から届くものではない。
今日届いたのは、ママが整体師として初めて働いたお店で
知り合ったお客さんからだった。
「そっか。お母さん99歳で。
2人ともよく頑張ったなぁ」
ママはしんみりとハガキを見ている。
ママがその店で勤めていたのは18年も前で
ハガキをくれた彼女はある時期から
千葉と長野を往復してお母さんの看護をしていた。
ねぇ。ぼくが死んだらハガキ出す?
ママは、出すね、と言って布団に潜って行った。