しまちゃんが庭に落ちている。
と言うと聞こえが悪いけど
ほんとうに、そういう感じだった。
生きてるよ?背中が上下してるし。
でも声をかけるのが憚れるような眠り方だった。
頭のてっぺんが汚れている。
やっぱり床下を突き上げたのは、しまちゃんだ。
いつもは香箱座りをして眠るのに、
今日は横になっている。
この違い、わかる?
香箱座りは直ぐに動けるような寝方なの。
横になっているときは、気が抜けてる時。
つまりは、もう、そんなに機敏に動く気力がないとき。
ママもぼくの後ろからそっと見守る。
落ち葉の片づけをしようとしていたのを止めたみたい。
起こすと悪い、って。
眠るのが一番身体に良いんだよ、それも
お日様に当たって眠れるなんて
医者に行くよりもいい、って。
窓ガラスは曇って
外と中の温度の差を表していたけど
しまちゃんの周りはひどく温かく見えた。
そうだと良いな、ってぼくが思っているだけかもしれないけど。