ウッドデッキに茶色い影が見えたので
ぼくは椅子に飛び乗って窓の外を見た。
トラさんだろうな、と思ってだよ。
そうしたら
ウッドデッキに横たわるトラさんが見えた。
ぼくの心臓はドキリと動き、息が止まる。
ト、トラさん?!
まさか、死んでるんじゃ?!
ぼくは窓に体当たりして、トラさんを起こそうとした。
こんな時に限って、ママはもう出勤している。
どうしよう
トラさんが、トラさんが
目の前で倒れているなんて、
それなのにぼくは近づく事すらできない。
トラさん!
なんちゃってー
驚いた?
とトラさんはぼくにウィンクを送る。
・・・。
ぼくは目を細くして
静々と二階へ上がっていった。