自分から関わってきたのかが問われる

ママに言われて、思い返してみたら
けっこう色々あったな、って思った。

パパとママと家族になったりとか
ばぁちゃんが来たりとか
見送ったりとか
パパの帰りを待ったりとか
転職の応援をしたりとか
パパの暇に付き合ったりとか
ご機嫌を取られてみたりとか
パパとママの間に入ったりとか
家族が増えたりとか
また見送ったりとか。

うん、まぁ。
色々って色々だね。

半分だけ、納得。

ぼくが居なくても、これらの事は起こっただろうし
ぼくがそこに居たから
ぼくの周りで起こった出来事になっていて。

つまりは。

「自分から関わるかどうかなのよ」

ママはぼくを覗き込む。

「何となく、周りで起きていたことなのか
 自分も関わって一緒にやってたかどうかじゃない?
 あたしから見れば、結局なーちゃんは関わってたと思うけど。
 知らない、わからない、とか言わないでさ。
 思い出せたって事は、そこに自分の気持ちがあったからだもん。
 パパちんなんて、色んな事覚えてないよ。
 結婚式の時の話も
 引っ越しの話も
 まるで関わらなかったからね。
 そこに居ただけだもん。
 あの人、死ぬとき何を思い出すんだろう、って思っちゃう。
 でもこれは強制できないからね。
 自分から、関わるかどうかなの。
 そうすると、やった、って気になるのよ。
 あたしは関わっちゃうほうだけど
 パパちんは流されるほうでしょ?
 なーちゃんは、両方、半々、なのよね。
 さすが二人の子」

良かったのか、悪かったのか、と
ママは複雑な顔をしている。

ぼくも複雑。

「なーちゃんはさ、自分から行動をしよう、って思っても
 人間と同じことはできない。同じことをする必要もないけどね。
 あたしはあんたをぬいぐるみだとは思ってないから
 何かあるたびに相談する。
 その時に関わってくれたら、嬉しい。
 どう、これ。
 あたしにはこれくらいしか言えないけど」

ママはしゃがんでぼくの前に手を出した。

ぼくも胸の下にしまっておいた手を
ママに差し出し
2人で握手する。

 
 

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