窓に寄り掛かる茶色い影。
トラちゃんだな。
ママ、トラちゃん来たよ、とぼくは伝える。
「お。最近ジャックが来ないから
トラちゃんも落ち着いてウッドデッキに居れるわね」
ふ、と笑みを浮かべてママはご飯を用意する。
トラちゃん、おはようございます。
ぼくは窓から顔を出して、トラちゃんにあいさつした。
トラちゃんも、おはよう~、と応える。
ママもご飯を持って、窓から顔を出す。
「あら。トラちゃんお鼻奇麗になったね」
あ、ほんとだ。
ご飯を食べ始めたトラちゃんの耳も確認する。
「お耳もきれいになってきた」
ママとぼくは顔を見合わせて、ホッとする。
後は首の毛が生えてくればいいね、って。