祭りのあと

外で鳴き声がする。
ようやく帰ってきたかとぼくもホッとしたけど
ママもホッとしたみたい。

段々声が近づいてきた。

「ジャックの奴。やっとお出ましだわ。
 まったく毎年新年のあいさつが三が日過ぎだから」

ママはブツブツ言いながらも
年末に買いだめて置いたジャックのご飯をいつもの倍で用意している。

ぼくは毎年思うんだけど
ジャックは年末年始だけどこかのお家に入れてもらっている気がする。
痩せて現れることがないからね。

でもちょっとしょんぼりしてるんだ。

いや、腹が減ってるわけじゃねーんだけどよ、と言いながら
ジャックは食べだした。

入れてもらう時は嬉しいんだけど
出されるときってのは切ないもんだな、とこぼしている。

ぼくはママと顔を見合わせた。

まぁ、ここはいつ来ても相変わらずだし、良いんだけどよ
と言いながらもペロリと平らげた。

ジャックは外が好きなんだと思っていたけど
中は中で良かったみたい。
ずっと居れたら良かったのかな。

でもそれはジャックがもっと年取ってからだろうな、ってぼくは思う。
ぼくくらいになると中の良さが身に染みるし。

またいつでもおいで、と言って
ママはジャックの背中を撫でていた。


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