おーい
おーい
1階でママがぼくを呼んでいる。
うーん。
でも眠いし。
「おい、ったら。
まだ寝てるの?」
と言うか起きてないわけね。
ってママはぼくの寝ているベッドに腰をかける。
「それにしても、眠れるって良い事よね。
今ね、眠れなくて悩んでる人が多いのよ」
ん?
そんなことあるの?
目をつぶれば、眠れるよ、ほら。
くかー
「ちょっとちょっと、寝ないでよ」
ママはぼくを揺り動かす。
「眠れないと食べれなくなってくるんだよね。
それって死活問題。
今、ママのお店で流行ってて、困ってるの。
どうしたら、なーちゃんみたいに寝れるの?」
ん?
それは、まぁ、まずは安心することだよね。
「だよね。
安心かぁ~
人によってそれぞれ違うからねぇ。
大元に相談して来るか」
よし、と言うとママは立ち上がった。
大元?
誰だろ。
って思いながら、ぼくはまた眠りに落ちる。