真剣白羽取れなかった

「なーちゃんてば、すっかりママ派かと思ったよ」

パパはちらりとぼくを見る。

ママ派とかそんなんじゃないし。
ぼくだってコタツ無くなるの寂しい。
でもしかたないじゃん。

ぼくはパパの横に座る。

まだ猶予期間のコタツを二人で満喫。

「ママの模様替えは
 早すぎるんだよねー
 季節が変わってからやればいいのにねー」

パパはコタツ布団の中で、もぞもぞと動く。

ねー
って思うけど、先取りすると
これから季節が代わるんだ、っていう
ワクワク感もあるよね。

「あ、なーちゃん、ママちゃんっぽい。
 ずるいぞー」

パパはぼくのおでこをツンツンって突っつく。

パパ、それもママっぽいよ。

「じゃぁ、パパっぽいことしよ」

めーん、って言いながらぼくの頭のてっぺんに
人差し指を振り下ろす。

ぼくはギリギリのところを手でかわした。

「お。やるなー」

パパはフェイントをかけて、指をさっと引っ込める。

何度かの攻防の末、
けっきょく一本取られてしまった。

と、いうパパとぼくの遊び。
平和だなぁ、ってきっとママは呟く。


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