「ねぇ、なーちゃん、どう思う?」
パパがぼくを突っつく。
「ねぇ、なーちゃんもやってたの?」
パパはママが朝とお昼を
食べていなかったことを
疑っていて、
そんなこと、オレにはできない、と降参していた。
ぼくからすれば、
できないという前にやっていないじゃないか、と思う。
「でも、なーちゃん、太ってるし」
失礼なこと言うね。
ぼくは痩せたくてやるんじゃないもん。
調子が悪い時は食べないだけで。
食べないでジッとしてると
次第に回復していく。
そしてまた食べ始める。
ママだって、痩せようと思って始めた訳じゃないんだよ。
ぼくはパパを睨んだ。
「でもオレ、どこも具合悪くないし」
お腹が出てるだけで、と自分のお腹をさすっている。
じゃぁ悪くなってからやれば?
でもその場合、仕事も休むことになるんじゃないの?
パパは、うぅ、っと言葉に詰まった。
「それを入院と言うのか」
くすん、と肩を落とす。
自己管理ができないなら
どうぞ、入院でもなんでもしたら?
あたしは痛くも苦しくもないですから。
仕事があるからお見舞い行けないけど。
その間もローン払ってね。
と言うとママはお布団にもぐる。
パパとぼくは
鬼だ!と叫んだ。