「三輪さんの定休日にみどりアップ関係のメールが飛び交ってて
ホントに大変だと思う、って野田さんに言われて
なんだか救われた気がした。
大変だけど通らなきゃいけない道だし、って思ってはいても
休みなのにー、って思う気持ちもあって。
でもそれを知っててくれる人が居るだけで
頑張れるもんだなぁ」
ぼくは知っている。
野田さんはママのいる商店街の仲間で
会計を担当してくれてる人だった。
ママは担当者なので窓口でもある。
入ってきた話を他の人に振って行かなきゃいけないけれど
まともに振れるのは野田さんだけだった。
商店街の人たちはお店の仕事もあるし
営業時間も定休日もまちまちだから
振るに振れないこともある。
それでもママが頑張って来れたのは
みんなが気にかけてくれてたからだ。
野田さんは全体の流れも把握してくれている。
ママの気持ちを支えてくれてるのが
1番でかいかも。
ぼくも全部知ってるけど
会計はできない。
でも支えることはできる。
1月が終われば2月はちょっと楽になるよ。
「お。さすがなーちゃん。
そうなのよ。もうひと踏ん張り。
春は近いぞ」
おー!ってママは拳を振り上げた。