「どうですか?
寝心地は」
うん、結構いいね。
ぼくは新しいコタツカバーをもふもふする。
温かいし。
外側が温かい、って新しいね。
「ね。
思ったより良いよね。
どんどん新しい物って出てくるし
そこには誰かが、こうならいいな、
って思いが入ってる感じがするのよね。
どんどん新しい物にも目を向けていかないとね」
昔を懐かしがってばかりいると、先に進めないし
生きてるなら進みたいし
ってママはウィンクをする。
それにさ、こうでしょ
顎も置けるし、最高。
「いやいや、それは前から変わってなし。
カバーのせいじゃないし」
ママはあきれて口を曲げる。
でも、いいでしょ?
ぼくは澄まして答えた。
まぁ、良いけどね、
ってママもコタツに入ってくる。
「さて、色々終わったし、まじめに仕事モードになろうかな」
ママは天井をきょろっと見る。
そうなの?
何がかわるの?