「なにそれ。
横になれば良いのに」
ママが目を丸くしてぼくを見ている。
なにそれ、ってぼくのセリフなのに。
「座り寝?肩こらないの?」
ママはきらっと目を光らせた。
こらないよ。
身体を枕に預けてるんだもん。
パパみたいに頭だけ高い枕に乗せてる方が信じられない。
「そうなのよね。
あたしも枕って疑問だらけで。
頭だけ乗せるんじゃなくて身体ごと、
体重を乗せに行くような方が
首と肩には良いと思うのよね。
なーちゃんみたいに」
ぼくみたいに?
「ほんと、眠りの天才よね。
あたしも真似しよ」
と言うとママはぼくの後ろで横になった。
うーん、大きさが違うからね。
ママにはもっと大きな枕じゃないと。
あ、パパを枕にすれば?
なんてコツを教えてあげた。