はー、終わった終った、とママが近寄ってくる。
ぼくの穏やかな一人時間もおしまい。
あーあ。
「やっと横浜市の人に説明が終わったのだよ。
そして設計担当者も舗装は無理か、と諦めてくれた」
と話し始めるとスリスリぼくの身体を撫で始める。
もう。寝てもいられない。
で、どうだったの?
今日は緑アップ会議で環境創造局の人に提案書作成がどこまで行ってるか
説明する日だった。
「現地も見てもらって、やりたいことを言って
緑アップとして許容できる範囲を超えていますか?って
聞いたんだけど超えてたね。
ですよね、ってことで舗装は無しの方向になったの。
やれるならやって欲しかったけど、まぁ無理よね。
趣旨が違うし。
設計担当者が『やれるでしょう』って言ってたんだけどね。
あんまり鵜呑みにしちゃいけないね。
自分で確認して考えないと」
もう一回整理整頓だな、と頭を振っている。
でもひと段落でしょ?
ママもちょっと休憩が必要じゃない?
ほら、小説書いたり。
ぼくも自分のしたい事はしたいし
ママもそうなんじゃないかと思うけど。
ママは、ありがとね、とぼくの頭を撫でた。
「リフレッシュとリセットだな。
それやらないとエンジンが焼き切れちゃうもんね。
今度の休みは自分を満喫しよーっと」
自分を満喫?
面白い言葉だなと思ったけど、それはパパがよくやってる事だった。