作家さんに会っちゃった、と
ママがわーいわーいと言って帰ってきた。
全く何しに仕事に行ってるのかわからないね。
「ちゃんと仕事もしてますー
予約の合間にやってますー
インタビューを受けるだけだから
そんなに時間取られないし」
とママは天井を見ている。
これで色々ひと段落、とコタツに入ってきた。
まぁ、落ち着いたのならいいけど。
ママが落ち着かないとぼくも落ち着かない。
いや、そうでのないか。ぼくはいつもと変わらない。
「なーちゃんが変わらず居てくれるから
私は頑張れます」
ママはぼくの頭をワシャワシャ撫でる。
そうなの?ぼくが居るから?
そうよ、とママは頷いた。
「今日の取材は4月3日に発行の雑誌だから
発売されたら一緒に見ようね」
と誘われる。
1か月先か。
1ヶ月後もぼくは変わらず居よう、なんて決意する。