区と市と県と

「難攻不落の植栽帯」と言ってママが布団に倒れている。

いつもの事だけど。

ぼくもいつものようにママの上の布団の上に上がる。
重たい、って言いながらも
パパみたいにぼくをどかせたりしないから
遠慮なく乗らせてもらっている。

で、どうしたの?
どうせまた緑アップの事だ。
着実に進んでいたと思っていたけど。

私もそう思っていました、と言ってママは話し出した。

「河川から1.5mは県治水事務所の管轄なんだよね。
 だけど現場レベルでは中区の土木事務所が管理してて
 市民団体への占用許可を土木事務所が出すのは
 越権行為になるから直接治水事務所に相談してくださいって
 区の役所としては言うんだよね。
 で、治水事務所に言ったら
 市民団体からの申請は受け取れないので
 公共団体から申請してくださいって言うの。
 つまりは市か区から申請して、ってことで。
 土木事務所は申請を受け取る事には慣れているんだけど
 自分が申請することに慣れてないから
 申請者になるって意味が分からなかったみたい。
 許可が下りるかどうかは置いておいて
 まず申請だけお願いします、って言う事で納得してくれたんだけど
 では横浜市の副申書を出してください、って。
 で、横浜市に副申書をお願いしたら
 許可が下りる前提まで話は進んでいるんじゃないんですか?
 これは怪しいですね、もう一度部署内で話し合いますって言うんだよ。
 まず申請を出さなきゃ始まらないのに
 誰も出してくれないの。
 責任問題になるからだろうけど、
 そんなに難しいことやろうとしてるわけじゃないのに。
 さらには4月に入って、各事務所や緑アップ推進課すら係長や担当者が移動してるんだもの。
 去年の話をまた1からしなくちゃいけなくて
 書類を提出している意味は?
 引継ぎとは?って感じだよ。
 緑アップで採択されてるハンギングの方すら、
 年に2回では花が持たないので
 夏は休んで3回にしたら?とか言ってくるの。
 商店街の人には2回でも無理言って出て来てもらうのに。
 そんなこと去年散々説明したのに。
 採択された後に内容を変えろって言うなら
 採択の意味ってなんなんだろうね」

ママは、参ったねぇ、とこぼした。

だー、っと説明を聞いて
正直ぼくには理解ができないんだけど
複雑なんだな、ってことはわかる。

そして、だから荒れ果てた植栽帯だったんだ、ってことも。

ちゃんとやろうとすれば、管理者が複数いて
一番上は県なんだけど
現場は区が見てて
そこへ市の資金を入れて改善するには
誰が申請して誰が許可出すかになるのか。

出せばいいのにね。

さぁどうなる緑アップ。

ところで降水量の資料はどうだったの?
ママがせっせと作った奴。

「ノーコメントだったよ。
 それ以前に、設置予定場所に葉が被るとか
 根っこがあるから基礎工事はできないですねとか
 そもそも高額すぎるとか、そっち。
 高いと言われてもここは元町、って言うのは通さないといけないからね。
 そこは商店街と市の戦いなんだけど。
 河岸とすれば、つまりは個人的な意見とすれば
 別になくても良いけど、緑は枯れるよ」

あーあ、緑を育てたことがない人が緑アップにはいるなぁ
と呟いて、ママは眠りに落ちた。


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