「新旧入れ替わり、って事なのかしら」
ママはゴロリとベッドに横になる。
「自然の摂理とは言え、心情的には
旧の事が心配。もう寒くなってきたし」
ゴロリゴロリと転がる。
「心配したところでどうしようもないんだけど。
新は新で健全でもないし」
どて、と床に落ちた。
大丈夫?ママ。
いてて、と腰をさすっている。
「人間とは自分と関係の無いことを
クヨクヨと考える生き物なのだよ。
気にしないでくれたまえ」
ママは床にはいつくばっている。
ぼくは苦笑いを浮かべた。
そうでもないよ。
ぼくだってそうだもん。
ぼくは背中越しにママに応えた。