洗濯物を干し終わったママに声をかける。
ねぇ、いいお天気だよ。
ちょっと、ちーちゃんのところに行きたいんだけど。
「あら。
珍しいわね。
昨日ちび子が、わーわー、うるさかったから?」
ママは笑いながらぼくを抱える。
まぁ、そういうわけじゃないけど。
寝てないで何かしなさい、とか言われても
よくわかんないんだよね。
興味のあるフリ、とか
できないし。
「フリしたって時間の無駄よ。
だったら寝てた方がいいかも」
カラカラと、窓を開けてウッドデッキに座る。
「なーちゃんとちーちゃんを
お腹に乗っけて昼寝したかったな~」
あはは、とママは笑う。
それはママの、何か?
「なによ、それ。何か、って。
抽象的過ぎてよくわからない。
お天気がいいから、ちーちゃんに会いに行こう
って言うのがなーちゃんの、何か?
2人を乗っけてお昼寝したいのがママの、何か?
なんじゃそりゃ」
うーん、何か、とはなにか。
なにかなにか。
「あほねぇ」
ママは欠伸をして、
そのまま横になった。