夜の会議は嫌い、と言って
ママは自分が招集する会議は夕方にしている。
そんな我儘が通るものなの?
「我儘じゃないもん。
みんなの予定確認してからやってるもん。
もちろん出られない人もいるけど
出席が必要な人だけこれれば良いと思うんだよね。
今回は会計の清算だし。
5人いれば承認にもなる。
夜にやる会議はダラダラ伸びるんだよ。
後ろに予定がある会議は
必要なことがサッサと終わるから」
と言ったママは確かに早く帰ってきている。
これまではお店を閉めてからやることが多かったけど
もうその必要はない、と思ったみたい。
メンバーの都合を確認すれば
時間は営業時間中でもいいのか。
「会議中に『どうしましょうか』って問題定義するんじゃなくて
『こうしたいと思うんだけど、いいですか?』って確認するようにすれば
会議で何が進んだのかもわかるけど
これまでの会議は、いったい何のために集まったのかわからない
何が決まったのかもわからない、みたいな会議だったんだよ。
だから誰も、予定を開けてまで来なくなったんだと思う。
今ね、みんなの興味が緑アップに向いてきたんだ。
だから参加してくる感じも変わったんだよね」
うしし、とママは笑っている。
ふうん。
自分の事として感じるようになったのかもね。
これまでは「誰かが何かしてる」って感じだった。
その「誰か」はママだけど。