ぼくが一人で猫砂まで行けて
用を足せることがわかると、
ママは腕を組んでこう付け加えた。
「トイレはなんとか自分でやれそうね。
昼間は一緒に居れないんだけど
さみしい、
とか
ご飯を一人じゃ食べれない、
とか言われると困るの。
そこらへん、どうなの?」
ぼくが顔をあげるのと同時だったと思う。
部屋のドアが開いて、パパが入ってきた。
「このみちゃーん、
さみしかった???
お刺身持ってきたよ~♪」
ぼくよりよっぽど、猫なで声だ。
自分の前掛けのポケットにぼくを入れると、
同じポケットにマグロの切り身を放り込んだ。

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