「緑を片付けれてだいぶゴミが減ったけど
捨てる人は気にせず捨てるのよね」
はぁあ、とママが首を振っている。
ママのボヤキはいつもの事だ。
しょうがなくぼくも席に着いて話を聞いいてあげる体制に入る。
寝る前のひと仕事。
これをやってあげないと、ママは寝ないからね。
それで?
「車で来て、点々と粗大ごみを落としている人がいるみたい。
敷布団とかテレビとか電気ポットとか。
河岸の植栽帯はゴミを放置するのにちょうどいいと
記憶されてるんだよ。
以前はそうだったかもしれないけど
今は違う。
アップデートさせなきゃ、と思ってさ」
と言うと、いつもの如くぼくに写真を見せる。
目玉?
気持ち悪いね。
「防犯カメラは無くても、通りのみんなは見てますよ
という意味なんだけど。
捨てた人はしばらく通らないで逃げると思うから
2番目の人の防止になれば、と思って。
ゴミはゴミを呼ぶからさ」
ママは眉をしかめる。
これでどれくらい効果があるか、ぼくにはわからないけど。
悪い人が気にしてくれると良いけど。
としか言えないけど、何もしないよりはまず一歩か。
ママのボヤキはエンドレス。
ぼくもエンドレスで付き合うけどね。