ママの作戦

おい!
隠れても無駄だぞ!
抵抗しないで出て来なさい!

ママが遠くから叫んでいる。

別に隠れてないもん。
でもなんでわかったんだろう。

ぼくは窓辺のカーテンの外側で寝ていた。
このレースのカーテンは、遮光カーテンになっていて
透けて見えない。

「だって、足出てるじゃない」

ママは、はっはっは、ばかめ、と言って
勝ち誇っている。

あ。
しまった。

「どうなの、偵察隊長。
 外の様子は」

うん。

ぼくは窓の外に視線を戻す。

そこは以前のような緑は無く、
先日のような土色もなく、
もうすっかりグレーの世界になっていた。

「誰が悪いわけでもないけど
 これじゃ、ミミちゃんもしまちゃんもシタちゃんも
 居場所がないよね。
 でも反対側の家は猫嫌いだしなぁ。
 あんまりうちで賑やかにやってるの見られると
 刺激しちゃうからなぁ」

ママは、うーん、と唸る。

ぼくもちらっとしか見たことはないけど
この家と隣の家の間には
トゲトゲした猫除けと呼ばれるものが置かれている。

「なんとかこの下に誘導してみるか」

ここの真下?

ぼくは少しだけ出た1階の屋根を見下ろす。

どうやって?
とママを見上げると、不敵な笑みが返ってきた。


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