へっへっへ
俺は今、休憩時間なんだぜ。
ママさんと遊んでやるぜ。
それ、どーん!
どーん!だ。
俺はママさんの足に体当たりする。
どうだい?
面白いだろ?
それ!どーん、だ!
「いやいや、お外でやろうよ。
中に入って来ちゃ護衛の意味がないだろ」
ママさんは頭を振っている。
えー。
だって俺、今休憩時間だぜー
ちょっとくらいいいだろー
俺は不貞腐れる。
「もう、なーちゃん起きて来るから。
ほら、出て出て。
それにしても、やっぱりジャックは若いわね。
毛づやも良いし、好奇心も旺盛で。
ねぇ、最近トラさんと話す?」
ママさんはしゃがんで俺の顔を覗き込んだ。
トラ爺か。
あいつ、最近何言っても無視なんだよな。
無視って訳じゃなさそうなんだが
黙ってグイグイ寄ってくんだぜ。
こっちが気味悪くなって離れちゃうっていうか、よ。
俺はトラ爺を思い出す。
正直、俺だって変化に気づいてる。
ママさんは、ふぅ、とため息をついた。