ママがふむふむとスマホを見ている。
「3Cが3Aになったそうよ」
とニヤニヤしている。
なにそれ。
「乳癌になった友達が手術無理って言われてたんだけど
プロポリス飲んで手術できるところまで行って
手術して、この前北海道に行ったときに会えたのよ。
抗がん剤もやってたけどプロポリスも役に立ったみたい」
なにそれ。
「もちろんすべての人に効果があるかはわからないけど
やれることは全部やってみようってなってさ。
飲み切ったから予防のためにもう少し続けるって。
よし。家で買っておいた奴を送ってあげよう。
プロポリスも色々あるから
探すだけで疲れちゃうんだよ。
そんな余計なところに体力使って欲しくないの」
ママは棚から小瓶を取り出した。
これだけで半年は持つな、とうなずいている。
何でもかんでもあげちゃうんだから。
ぼくは目を細めた。
「ばかね。そんなことで躊躇して
死んじゃってからじゃ遅いのよ」
あ。
ぼくは聞き覚えのある台詞に、ハッとする。
そうだ。ばぁちゃんがよく言ってた。
そうだ、また夏が来る。
ばぁちゃんと過ごしたあの夏。
ぼくはできることをできるだけやった。
ママもパパも。
だから後悔なんてなかった。
ママはいつまでもそれをやっている。
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