パパがぐったりとして目を閉じている。
おかしいな。テレビ見ないのかな。
「なんか、喉が痛い気がする」
パパがうっすらと目を開けて呟いた。
きゃー
またこの時期!?
ママは悲鳴を上げた。
たしか数年前、お正月があけると同時位に
パパはインフルエンザを持って帰ってきた。
「家庭内感染ほど怖いものはない」
とママは震えている。
そうそう、あの後ママにも移って
十年も病欠をしたことがなかったのに
ママはお店を休まざるを得なくなった。
「あたしの皆勤賞記録がぁぁぁ」
と、ママはへこんでいたけど
もう二度と同じ過ちは繰り返さない!って
お風呂を沸かし
登別の素を入れ
コタツカバーも
布団カバーも
パパのパジャマも
洗濯し始めた。
風邪菌を撃退しているらしい。
やばいな、またぼくもお風呂に入れられそう。
年末に入ったばかりだし
寒いし。
でもしかたない。
パパはぼくにちゅっちゅってするし
ママもぼくにちゅっちゅってするからなぁ。
はぁ