「おいこら。
テレビっ子」
「おい。こら。
テレビっ子ども」
ん?
パパとぼくは同時に振り向く。
「そうだよ。
君たちのことだ。
夕飯ができあがったんですけど。
運ぶの手伝いましょうか、とかないの?」
ママは、ぶー、と口を尖らせる。
ははは。
ぼく運べないし。
っていうか、ぼくのご飯じゃないし。
「カリカリ補充してあげないわよ」
ママの片方の眉が吊り上がる。
パパは、はーい、お腹空いたー
と言ってコタツから出る。
ぼくはそのままテレビの前から離れない。
だって、もう、食べたんだもん。
あ、子猫がいっぱい。
可愛いなぁ。
もー
なーちゃん、可愛くなーい
ママは鼻に皺を寄せてぼくを睨んでいる。