ジャックの毛?

「あ!ジャック!」

ママが窓に向かって叫んだ。
今日ママは早く帰って来て
張り込みだ、と張り切っていた。

「朝は来なくなったけど
 暖かくなってからウロウロしてるのかもしれないじゃない」
って窓の外を伺っている時だった。

ジャックが庭を横切ろうとしていた。

あ、とジャックもママに気が付く。

なんだよ、ママさん、居たのかよ
と呟くと
Uターンしてウッドデッキにあがった。

久しぶりだな、他の奴らこねーかな
ジャックはキョロキョロしている。

ママはイソイソとご飯を用意し始めた。

中に入れてくれねーの?
と窓の隙間に鼻を押し込む。

「ダメダメ。なーちゃん居るから」

細く開けられた窓から冬の冷たい風が入ってくる。

まぁ、ご飯が食べられればいいんだけどよ
とジャックも大人しくウッドデッキに座った。

いただくぜ
と言うと、猛烈に食べ始めた。

ママは、どこでご飯貰ってたの?としゃがんでジャックに話しかける。

ん?と目を止めた。

「ジャック、抜けそこないの毛がついてるけど」
ママはジャックの右頬から飛び出した毛を引っ張った。

ひぃ、と言って手が止まる。

抜け毛だと思っていた毛が、伸びた。

え?え?と言ってママはさらに引っ張る。

さらに伸びて、抜ける気配がない。

ジャックは気にも留めず、ご飯を食べている。

ま、まさか。
ぼくとママは顔を見合わせた。

「あんた、ぬいぐるみ?」

ママは、
これ以上引っ張ったら中から綿が出て来るかもしれない
と、青くなって手を止めた。


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