ママががさごそ窓に取り付けている。
先日ママはパパに迎えに来てもらって
大量の荷物を持って帰ってきた。
そして楽しそうにあれやこれや部屋の中を変えていく。
ねぇ、何それ。
「サンキャッチャーよ。二階の窓にもついてるでしょ?
これ、付け始めると癖になる、っていうの?
なんか窓がかわいくてしょうがない」
ママはニッコリする。
「ほら」
それはキラキラと輝いて部屋を柔らかく照らした。
こんなにお天気が悪いのに、お部屋が明るい気がする。
そういえば、二階でもそんなことを感じた日があった。
「今ね、はこにわプレートさんがセールやってるの。
移転しちゃうんだ」
ママは少し寂しそうにうつむくと
グィと顔を上げて、栄転だからね、めでたい事なんだ、と微笑んだ。
「お店の窓で、このサンキャッチャーがキラキラしてたんだよ。
だから発展につながったんだと思う」
あたしもがんばろー!と言うとママはこぶしを高く上げた。