しっくり。
やっぱり、こうでなくっちゃ。
いつの間にか出ていたコタツに
ぼくはしがみつく。
はぁ。温かい。
寒いと思っていたわけじゃないんだけど
心が温かいというか。
ママは、
ちっ、最近片付けたばかりなのに
もう出番か
と言って恨めしそうにセットしてたけど
ぼくとパパはご機嫌だった。
電気は付けてないから
ぼくの体温で温かいんだろうけど
しまちゃんとミミちゃんも
来たらいいのに、って思う。
「いや、お外の子たちからすると
今が一番いい季節なんじゃないかな。
暑い夏も残暑も台風も終わって」
そうなの?
ぼくはコタツが好きだけど。
「外に居る子たちは季節を
もろに感じるからね。
暑くたって寒くたって
耐えなきゃいけない。
その分、季節の良い時はのびのび楽しむんだよ」
ママは、それもまた人生、ってうなずいている。