みんなこない、訳ではない

「ねぇなーちゃん」

ママはぼくにモコモコセーターをかけながら
話しかける。

「クリスマスくらいから、みんな来ないんだけど
 なんか知ってる?」

ママが言うみんなとは
お外のニャンコのことだ。

ジャックもミミちゃんもシタちゃんも
丸で来なくなった。

「あたしが仕事に行ってる間に、来てる?」

ママはぼくを覗き込んだ。

昼間のウッドデッキは陽が当たり
温かい場所になる。
例年であれば入れ替わり立ち替わり
誰かがそこで暖を取っていた。

うううん。来てないよ。

ぼくは事実を伝える。

そうか、とママは残念そうに肩を落とした。

「でもね、お節料理の鰆、誰か食べたのよ」

パパは年末、先輩の店にお節料理作りの手伝いに行っていた。
その時に大量に鰆を貰って帰ってきている。
ぼくもママも、食べきれない、と言って首を振ったら
パパは、オレだって食べきれない、と首を振った。

「結構味が濃いから、どうかな、と思ったんだけど
 誰かが夜中に食べて行ったのよ。
 夜中だよ?
 寒くても誰かが動いている」

ぼくは、まぁね、とうなずいた。
ぼくたちはもともと夜行性だもの。
そのために昼間寝てるんだから。

「いやいや、あんたは夜も寝てるじゃないか」
ママは目を細める。

まぁね。
さあ、寝るよ
と言うと
ママは、はーい、と言って電気を消した。


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