ねぇママ。ジャックはうちの子になる?
ぼくはママに聞いてみた。だってあまりにも居るから。
ジャックは中に入りたいんじゃないかな、って。
「いやぁ、ジャックはそういうタイプじゃないね。
けっこう好き勝手したいタイプよ。
ご飯が食べられればそれでいい、みたいな。
家に入れてもすぐ出ていくんじゃないかな。
それに若いから、すぐ喧嘩腰になるし。
なーちゃんとは一緒に暮らせないよ。
しまちゃんだったらアリだろうけど」
ママは首を振る。
そうなの?
ぼくはちょっとホッした。
嫌いってわけじゃないんだけど
ぐいぐい来るのは困るなぁ、って思ってた。
「あたしもそう思ってた。
結構イケメンだから、お外でも大丈夫よ」
ってママはウィンクする。
え?イケメン?
イケメンだとお外でも大丈夫なの?
ぼくは?
ママは瞳をキョロっと上に向けた。
なーちゃんはママとパパちんにモテモテだから
いーの。
と言いながら
ぼくをもみくちゃにした。