そんなことができるんだって、とママが話を持ち掛ける。
ぼくを文字盤に?なにそれ。
「枕元に置時計が欲しいな、って思って。
鳩時計屋さんだと思ってたんだけど
置時計もあるって言うから見に行ったら
文字盤も変えれるよ、って話になって。
じゃぁ、なーちゃんにしようかな、と」
またしょうもないこと言い出して。
短針も長針もあるんでしょ?
どこにぼくは居ればいいのさ。
「鼻から短針も長針も生やすのはどうでしょう。
可愛いと思うんだけど」
いっそ腕時計にして出張の時も見れるようにしようかな、
施術中にスマホで時間見るの、ちょっと難しいのよね、
とブツブツ言って
また絵を描き始めた。
時計屋さんに相談だ、とか言って。
どうぞどうぞ。
好きにしたらいいよ。