「ミミちゃん、気に入ってたって?」
それは良かった、とママはほほ笑む。
うん。
大きさが丁度いいって。
毛布と温かいスープがあったらもっといい、って。
「スープ、飲むの?
温かいお湯は入れておいてあげてるんだけど。
直ぐ来ないから冷めちゃってるのよね。
中に入ってきたら、
リクエストにお答えしよう、って言っておいてよ」
ところで、それ、気に入ってるの?
とママはぼくに聞いた。
狭くて毛布。
うん。
温かい。
なんか、ぼくばっかり、悪いよね。
ぼくは顔をうずめる。
「悪くなんかないわ。
なーちゃんは色々ルールも守っているし。
ミミちゃんも注射打つ気があれば
どうぞ、って違いよ」
あはは、ってママは笑う。
ぼくだって注射は嫌いだけど
あれのお陰で毛布にくるまれるのか
と思うと
まぁ、がんばって良かったよ。