ぼくがママを独り占めするよ

ねぇパパ。
新しいお仕事、面白い?

「おや、なーちゃん。
 なんか久しぶりだね」

パパはぼくの頭をなでる。

パパがゴルフ場で働くようになって
朝が早くて夜も早くて
20時半にはお布団に入っている。

ぼくはベッドのマットに手をかけて
横になっているパパに話しかけた。

パパの仕事が決まったのは4月の初め頃で
でっかちゃんとニワトリちゃんと鯉ちゃんを
連れて帰ってきた次の日から
起きてるパパを見かけない。
それは仕事時間が長い、というよりは
寝ている時間が長くなったんだと思う。

ママは
「たいていの不調は寝れば治るのよ。
 パパの不調は寝不足と空腹から来るからね。
 そんなに若くもないんだから、体調管理のために
 寝るのが一番」
って、ママも同じ様に寝てる。

でもママとはパパが出勤してから
ママが出勤するまでの3時間くらい
お茶したり遊んだりできるから。
パパとは遊んでる時間がない。

「お休みも増えたしね。
 ママもパパに合わせてお店休んでるから
 休みの日は出かけちゃって
 なーちゃん、ごめんね。
 朝が早いだけで、仕事はそんなに大変じゃないよ。
 職場の人とも仲良くなったし
 今までで一番気は楽かな」

そうか。パパにはお友達ができたのか。
良かったね、パパ。

「うん。今度社員割引きで一緒にコース回るんだ。
 なーちゃんもお友達、欲しい?」

うーん。
ぼくはマットから手を放して、床にしゃがんだ。

けっこう独りも好きなんだよね。
ぼくはママと遊ぶから、いいよ
ってニヤリとすると
パパは、はっ、として固まった。


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