ぼく、相棒

ママが難しい顔をして、本を読んでいる。
手元にある本と似たようなのが3冊、コタツに乗っている。

うーん、うーん

って唸っている。

どうしたの、ママ。
きんぎょずの事で調べもの?

ぼくはママの膝に、おずおずと乗っかる。

「いやいや、きんぎょずのことはもう
 自然の摂理と考えて、成るように任せる。
 ほったらかし、というわけではなく
 それなりにお掃除はするけど。
 産まれたらその時に手を尽くそうと思って。
 こっちから産まれるようには、手を出さない」

ママがちらっと顔を上げて、説明する。

ふんふん、
先に手を出さないというママらしい。

で、何してるの?

「コンクールに参加しているのだよ」

え?コンクール?
何の?

「小説」

え?
何か書いてたの?

「4月が締め切りだったんだけど、10月まで延期になったんだって。
 じゃぁ、もっと送れるなって思ったんだけど
 なかなか周りが複雑になってきてどう参加すればいいのやら」

はぁ、とママはため息を吐く。

知らなかった。
去年の秋から何か書くことに目覚めたとは
思ってたけど
ぼくの話を書くって言ってなかったっけ?

「ははは。
 それもそうだね。
 そっちも並行してやっていくか。
 でもどこに書こうかな」

うーん
ママはさらに唸る。

まぁ、ぼくに手伝えることがあれば、言ってよ
って見上げると
頼りにしてるぜ、相棒
と言っておでこをツンツンと突っついた。


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