「どぉ?慣れた?」
パパはぼくにタオルケットをかけて、話しかける。
うん、まぁまぁ。
「別に、寒いわけじゃないんだよね。
無いと寂しい、ってだけで。
何かにくるまれてたいんだよね」
そうそう。
そこらへんはぼくもパパと同意。
ただ、有って欲しい、ってことなんだよね。
「そうそう。
だけどママちゃんは寒いのかな?って思ってる。
だからタオルケットと毛布が混在する」
そうそう。
ぼくもそこらへん、変なの、って思ってた。
寒いわけじゃないのにねー、って二人で顔を見合わせる。
「例えばだよ、こうはなっていたいけど
寒くて丸まってるのとは違って」
と言ってパパはぼくを毛布にくるむ。
そうそう。
こうなっているのは好きなんだけど
長くは居れない。
ねー、って2人で顔を見合わせる。
「何二人でひそひそやってんの?」
ママが忍び足で階段を上がって来ていて
突然部屋に顔を出す。
ぼくとパパは、いえ、こちらの話でーす
と言って急いでタオルケットにもぐりこんだ。