ごそごそ
ん?
ママがぼくの入っている布団に入ってきている。
まだ寝るには早い時間なので
ぼくも眠っているわけではない。
「ねー、なーちゃん
ねんねん
ねんねん」
ぼくの背中を毛布越しに、トントンする。
いや、ぼく寝てないんですけど。
「ねー、なーちゃん
ねんねん
ねんねん」
ママはぼくのことを子猫かなにかと思っているのかな。
ぼくはもう、ママより年上で
もう充分大人で。
「ねー、なーちゃん
ねんねんねー」
・・・。
うん、まぁ。
悪くはないけど。
ママは呪文をかけたのか
ぼくは眠くもないのに
ゆっくり瞼が下りて来た。