なにもない日々が、幸せなんだと思った

パパは仕事に行って
ママはお店に行って
ぼくは相変わらずよく寝ていた。

夜になると二人で散々、ぼくにちょっかいを出して
川の字になって眠る。

こんな毎日がずいぶんあって
ずいぶんあったことが幸せだったんだ、
ってことがわかった。

ぼくは初めて大きな地震にあった。

そう、あの日。
突然部屋中が揺れて
ソファの下に入っても床が揺れて
納戸に隠れた。

ぼくの心臓は大きく脈打ち
喉がカラカラになった。
それでも納戸から出ることができなかった。

しばらくすると、玄関からママの声がした。
いつもの時間より、ずいぶん早い。
ママの声が聞こえても、それでも動けなかった。
ママは納戸へやってくると
洋服の隅間に入ったぼくを見つけ
引っ張り出した。
まだ小刻みに震えるぼくを、ぎゅっと抱きしめる。

そしてこの日から色々なことが変わっていった。


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