でもさ、やっぱりさ
わかってはいるよ。
でも、だって
とぼくはグズグズ言っている。
「はいはい。なーちゃんらしいわよ。
いいのよ。落ち込んだって。
それも必要。
寂しいものは寂しいのだよ」
ママも、よいしょと
ぼくの隣に腰を掛ける。
「別に一人で耐えろなんて言わないよ。
あたしもパパちんもいるんだから。
みんなで寂しがれば1/3になるかもよ」
ね、ってママはほほ笑む。
そうだね。
ぼくの寂しさをママがちょっと持って
ママの寂しさをパパがちょっと持って
パパの寂しさをぼくがちょっと持って。
「それを寄り添う、って言うのだよ」
ママはぼくのお尻をポンポンと叩いた。