ちび子も、ちーちゃんにはかなわない

早めに帰ってきたママは
パパとバトンタッチをして
ちーちゃんの世話を焼いている。

夜もそのまま、はコタツでうとうとし、
二階にはやってこなかった。

リビングには入らず
遠くから見ていたぼくは、ふと、思い出した。

ばぁちゃんが死ぬ前と似ている。

あの時、ママはほとんど布団で寝てなくて
ばぁちゃんの布団の隣に毛布だけ持って行って
痰を吸引したり
ストレッチをしたり
痛み止めを飲ませたりしていた。
それが夜から朝まで。
朝から夜まで。

あの時と、似ている。

ちーちゃんに、ミルクを飲ませ、
うんちとおしっこを出させて、片付けて
添い寝して
ミルクを飲ませて。
それが夜から朝まで。
朝から夜まで。

うん。やっぱり、似ている。

と、言う事は、応援が必要なんじゃないか。

今日と明日はママはお休みだ。
パジャマを着替えることもしない、
寝てるのか起きてるのかわからない日を過ごすはずだ。

ぼくは不貞腐れた気持ちを脇に置いて
様子を見に行った。

「きゃー
 なにするんです!」

「辞めてくださいってば!
 わぁぁぁ
 蹴らないで!」

マ、ママ?

ぼくは陰から声をかける。

「あら、なーちゃん、おはよう。
 だいぶ、ちーちゃん動き回るようになってきたから
 ちび子と遊んでたの。
 でもちび子、玉砕」
あはは、と声に出して笑う。

あれ?
ずいぶんばぁちゃんの時とは様子が違うみたいだ。

それはちーちゃんとばぁちゃんの矢印の方向が違ったからね、
って後になってママは話してくれた。

時間を追うごとに楽になるのと
時間を追うごとに大変になるのと
どっちもできて、あたしはラッキーだね、ってママは笑っていた。

「ミルク作って来るから、なーちゃん、ちーちゃん見てて」

え?
ぼく?

「そうよ。お願いね」

ママは立ち上がり、キッチンに向かう。

大きなタッパには、タオルやブランケットがいっぱい入っていて
その中にカイロとかペットボトルも入って入て
そして、ちーちゃんも入っていた。

えぇと、あのぅ。

ぼく、なーちゃんって言いまして、
結構前からパパとママと暮らしていまして

にょこ、っと何かが出て来た。

ひ!
鼻をひくひくと動かしている。

哺乳瓶を持ったママが戻ってきた。
「まだ、目が開かないのよ。
 あたしが拾った時で、生後1日くらいだったのかしら。
 だとすると、まずいよね。
 免疫って、ママ猫のおっぱいにしか入ってないんじゃないかな」

うーん。
なーちゃん、おっぱい出る?

とママはぼくに聞いてきた。

えぇぇぇ
そんなの出るわけない。
さすがに、そういう応援は、できないよ~


猫との暮らしランキング

関連記事

  1. 健康の道

  2. 家族写真、パート2

  3. シタちゃんのお散歩

  4. ママの実験

  5. ぼくはもう落っこちない

  6. ママ、旅に出る

最近の投稿

アーカイブ

LINEスタンプ販売中!


LINEスタンプ(リンク)


LINEスタンプ(リンク)