それだけでもありがたい

ママは今日から仕事に行って
唸りながら帰ってきた。

新年の挨拶回りをしながら
今年のみどりアップの話をしてきたらしい。

今年は駆け足で植栽帯を進めて行かなきゃいけないのに
物置ベンチを3つ、設置する。
それは組み立て式だったから
組み立ててくれる人を探さなきゃいけなかった。


ママが自分でやっちゃえばいいんだけど
植栽帯のほうもあるから時間がない。

「組み立て式って、組み立てるの大変だけど
 出来上がったら楽しいし、
 出来ないかと思ったけどやって良かったに変わるんじゃないか
 誰かに作ってもらうのが良いだろう
 と思ったんだよね」

でも難しい話になっちゃった、と
ママは目を細めた。

「できる限りの協力をすることに異論はないけど
 楽しいからやろうよ、って誘われるのは嫌だ、って。
 ルールならやるけど文化祭的な乘りならやりたくない、って。
 私は逆なのかと思っていたんだけど。
 協力してやったんだ、って言いたいのか
 私が言われたくないのか。
 進め方を間違えると協力者を無くすよね。
 でもさ、協力なのか、共感なのか、って思って
 ちょっとガッカリした。
 もう共感になってると思ってた。
 まだみんな、私に協力している、ってところだった。
 目的は整備だから
 皆が自発的にやりたいと思ってやっている、
 を目的の中に入れちゃダメなんだね。
 結果としてそうなった、なら良いんだろうけど」

まだまだだなぁ、ってママは唸ってる。


確かに。難しい話になってきた。

もっと皆で進めて欲しいと思っていた所に
水を差された感じになった。
今のままではママが居なくなったら
みどりアップは止まる。

まだまだママは手が離せない。

街が成長するって大変だね。

「私が初心を忘れたのかもしれない。
 こんな面倒なことに付き合ってくれてて
 協力してくれてて
 それだけでも有難い事だった。
 総監督は私だ。そこをブレないようにしなくちゃ」

ママは、ひぃ、と
ため息ともつかない声をだした。


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