そおね、ぼく猫だし

トコトコと二階に上がっていくと
ママがせっせと布団を奇麗に直している。

「寝るときぐちゃぐちゃだと、気持ち悪いのよ。
 なーちゃんはあんまり気にしないけどさ」

掛け布団をベッドからおろして
寒さ対策で敷いている毛布をピンピンと伸ばす。

いや、ぼくだって奇麗な方がいいけど
直せないし。

「あんたのお手々は物をつかむようには
 できてないからね。
 いいいんだけどさ。
 その手は獲物をおさまえる用なんでしょ?」

獲物ったって、そんなのおさまえた事ないし。

ぼくは鼻息を、ふん、と出す。

あらそうかしら。
では、と言ってママはポケットから何かを取り出した。

おや?

ぼくはなんだかむずむずして
そっと手を伸ばす。

そいつはぼくの爪に引っ掛かり
ポトリとマットから落ちた。

訳もなく、てんてん、と踏みしめる。

「ほら。本能だねぇ」

ママはニヤニヤしながら
それをぼくから奪って拾い上げ
もう一度マットの上に置く。

それが食べたい、とかそういう事じゃなく
気になって、つい爪が伸びる。

「なーちゃんは、やや猫又だけども
 やっぱり猫だからね」

そおね、ぼく猫なんだよね。
時々忘れるけど。


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