わーい
ちーちゃん、ちっちゃーい
パパがちーちゃんをお腹に乗せている。
「ぜんぜん重くなーい
なーちゃんだったら苦しいけど
ぜんぜん大丈夫~ ♪ 」
ふふふ。
ぼくもそうしてもらったな。
ちがうか。
寝ているパパの上に、ママがぼくを置いたんだっけ。
「まだ目が開かないのよね。
明日は仕事なんだけど。
うーん。
連れていくか」
ママが腕を組んで、唸っている。
予約の様子見て、病院行ってこれるかなぁ。
ママはやっぱりぼくを診てくれた先生の所に行きたいみたい。
「でも、元気だから大丈夫じゃない?」
ほら、お耳も立ってきて、猫らしくなってきた。
なーちゃんなんてウサちゃんみたいだったよね
ってパパはニコニコしてる。
「なーちゃんのこのくらいの時期は知らないけど
この頃会ってたら、ちゃんと写真撮っといたのにな~」
パシャリとシャッターを切ると、ママはぼくに見せた。
ぼくはもう少し大きくなってから
パパとママに会ったけど
ちーちゃんと同じようにパパとママに挟まれた写真を知ってる。
これとか。
これとか。
だから、いいよ。
ちーちゃんも、いっぱい写してもらいなよ。
そして、目が開いたら、ぼくとも一緒に撮ろうね。
ちーちゃんが初めて見る世界に、ぼくも映っていたらいいな、
って思ってる。